2019年12月29日

花粉症などのアレルギー症状の場合、症状は一過性に起きることが多く、花粉の流行が過ぎるとともに、症状も消退していきます。

しかし、花粉のシーズンが過ぎても症状が持続したり、より重症化していく場合があります。

そのメカニズムとして、症状が発症しない程度の抗原(アレルゲン)の暴露でも、結膜や鼻の粘膜に、微小な炎症が持続していると考えられています。これを、最小持続炎症(minimal persistent inflammation:MPI)と呼びます。

結膜や鼻腔内の粘膜に、好酸球や好中球などの細胞浸潤がみられ、強い炎症を惹起させる準備段階、また、過敏性亢進の原因になっていると考えられています。

このような場合、症状発症前の抗アレルギー薬の点眼や点鼻治療、内服治療が有効とされています。

アレルギー性結膜炎

<参考文献>
Coprandi G. et al. Minimal persistent inflammation is present at mucosal level in patients with asymptomatic rhinitis. Clin Exp Immunol 158 : 260-271, 2009

久が原眼科
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