SLTとは?

緑内障は、さまざまな要因により、網膜神経線維が障害され、視野異常を来す病気です。選択的レーザー線維柱帯形成術(Selective laser trabeculoplasty: SLT)とは、房水の排出路である線維柱帯に、低エネルギー光の短いパルスをあてることにより、目の中を循環する房水の排出路の目詰まりを解消し、眼圧を下げることで、緑内障の進行を予防する治療です。

SLTの適応

この治療は、緑内障の第1選択である点眼治療と併用して行われます。近年では、緑内障初期で、点眼治療開始と同時に導入することで、進行抑制する効果があるとの報告もされています。痛みも少なく、比較的侵襲が少ない治療法です。

  • (眼科用ヤグレーザ手術装置
    YC-200)

治療方法

治療時間は、約10分程度で、外来で完結できます。
  1. 点眼麻酔を行い、コンタクトレンズを当てます。
  2. レーザーを照射します。カメラのフラッシュのように光ります。
  3. 照射は通常数十発程です。
  4. 眼圧下降が十分でない場合は、追加も考慮します。

生活上の注意

前日まで:前日までの注意点は特にありません。
当日:当日は、点眼をした後、治療を行います。痛みは個人差がありますが、軽度です。治療後は、そのままご帰宅可能です。当日から術2日目くらいまでは、激しい運動、長時間の入浴、アルコール摂取などはお控えください。

保険治療費

1割負担の方で約1万円円程度、3割負担の方で約3万円程度の費用がかかります。高額療養費制度が適用される場合がありますので、詳細はお尋ねください。