小児眼科は、15歳までが対象年齢となります。小児期は、眼の成長にとって、視力が大きく発達する最も重要な時期です。視力が発達途上のこの時期に、眼にトラブルが生じると、視力がうまく発達せず、成人になっても(例えメガネをかけても)視力が出なくなります。

これを弱視と呼びます。視力が完成し、大人と同程度に見えるようになるのは10歳頃と言われています。もし、お子様の目のことで、何か異常を感じられた場合には、一度ご相談ください。

小児眼科 チェック項目

  • 目をよくこする・触る
  • 目をしかめる
  • 顔を傾けたり、横目で物を見る
  • 見えにくそうにする
  • 白目が充血している
  • 目ヤニが多い
  • 目がしょぼしょぼして、しっかり開けていられない
  • まぶたの異常(腫れた、ピクピクするなど) など

小児の眼科疾患

斜視

斜視とは、物を見るときに、片方の眼が他を向いてしまっている状態です。疲れたときや意識していないときのみ眼の位置が外れる間歇性外斜視、内斜視、外斜視・上下斜視などがあり、診察にて優位眼・交代視・斜視角・ずれる頻度・屈折異常・脳疾患などが隠れていないを確認していきます。斜視の手術が必要な場合は、専門治療のできる病院をご紹介致します。

弱視

弱視とは、視力の成長期に何らかの原因により成長を妨げられ、視力がでない状態をいいます。原因は、

  • 屈折異常弱視―遠視・乱視・近視が強く、正常な像が網膜上に結ばれず視覚が成長しない
  • 不同視弱視―右眼と左眼の度数が大きく違うことで、片目を使わなくなり視覚が成長しない
  • 斜視弱視―斜視があり片目が他を向き使わなくなり視覚が成長しない
  • 形態覚遮断弱視―白内障や瞼の異常により片目に光刺激が入らず視覚が成長しない
  • 微小斜視弱視―気づかないほどの小さな目の位置のずれがあり、片目を使わなくなり視覚が成長しない

などが挙げられます。できるだけ早い時期にしっかりと診断し、治療を開始することが大切です。

小児のメガネ処方

小児では、成人のメガネの作成手順と大きく異なります。小児では、度数を機械で測定する際、通常の状態では、近くに調節をかかる力が加わってしまうため、正確な度数が測れず、本来の度数と大きく異なったメガネが作られてしまうためです。正確な度数を合わせるための特殊な点眼を使用して、測定していきます。

小児のメガネ処方の流れ

調節麻痺薬

調節麻痺剤という水晶体の調節力を麻痺させる点眼をします。その後、機械により正確な度数を測ります。点眼薬には、数時間で戻るものと、2-3日かかるものがあり、本人の状態に合わせて使用していきます。

メガネ調整

通常の瞳孔の状態で、度数にあったメガネを処方します。視力がでにくい時は、訓練が必要なケースもあります。

仮性近視

仮性近視とは、現代人に多い疾患で、長時間のゲームやスマホなどの近方視により、ピントが近くに調節されたまま、固まってしまう状態をいいます。当院では、仮性近視回復器(WOC)を採用しています。

色覚異常

色覚異常とは、正常者にとって色の差が大きく違って見える2つの色が、判別困難になることです。原因としては、色を感じる3つの細胞「赤錐体」「緑錐体」「青錐体」のどれかが欠けていたり、十分に機能していないことが考えられます。

色覚異常には、先天色覚異常と後天色覚異常があります。先天色覚異常は日本人男性の20人に1人(5%)、日本人女性の500人に1人(0.2%)といわれています。特に先天色覚異常は自覚しにくい場合が多いため、まずは検査を受けて色覚異常かどうかを知り正しく理解することが大切です。早期発見し、症状に合った生活上の対処を行うことで、安心安全な生活を営むことが可能です。

検査法

当院では、下記の2種類の検査を用意しています。

石原表

世界的にも広く使われている表で、検出(正常か異常かの区別)の効率がよく、簡単に分かります。読めなかったりたいへん苦労しないと読めない方は色覚異常の可能性が高いということになります。 精密検査をお受けになることをお勧めします。

パネルD15

赤、橙、黄、黄緑、緑、緑青、青紫、紫、と少しずつ色が変わってまたもとの赤になることはご存知でしょうか。これを色相環といいます。この色相環に沿って少しずつ色の違ったいくつかの色票をばらばらの状態から、順々に並べてもらう検査で、パネルD-15テストといいます。

色覚異常の方でも程度が軽ければ正しく並べることができます。ですから正常と異常とを区別する検査ではなく、異常の程度を知る検査として重要視されています。