乳児内斜視の発症時期は、一般的には生後4ヶ月以後の事が多く、斜視の角度は大きく40Δを超すものも認められています。

屈折としては、遠視が認められる事が多いのですが、程度は様々で、弱いものから、眼鏡による矯正が必要となり調節性内斜視と混同する強度のものまであります。

斜視眼がある一方に限定する場合にはその眼の視力が低下し、斜視弱視が認められる事があります。
一方で、斜視眼が左右ほぼ均等の場合には、交代固視となり、弱視を生ずる事はあまりありません。

また、下斜筋の過動症や交代性上斜位(DVD,Dissociated Vertical Deviation)および外転の抑制と伴う事もしばしばです。

交代性上斜位とは、片眼の遮蔽によって、遮蔽眼が上転するという動的な異常上下開散運動(Vertical Divergence)で、
正位で正常の両眼視を有する人に見られることはまれで、ほとんどが斜視に合併する現象です。

治療は手術になり、弱視がある場合には、治療が行われていることが望ましいとされています。
また、遠視のメガネで改善する部分の内斜視は、メガネで矯正し、残存斜視角を手術で治療されることになります。